美容師さんとの交かん日記
ご存知ですか?美容師さんとの交換日記
株式会社ZENでは自社運営店での活動を通じ、お客さまと美容師の関係の向上を図るツールを考えていました。普段からしっかりとお客さまとお話しして、どのようなカットやカラーを望まれているか、髪や頭皮に関するお悩みを知っているつもりでした。しかし、実際にはうまくいっているお客さまと、うまくいっていないお客さまがいらっしゃいました。また、スタッフ個々のコミュニケーション能力についても見直すべき点がありました。そういった、出来ていること、出来ていないことを見つめ直し、美容師とお客さまの、より良い関係へと発展する「あしがかり」がないか。それが『美容師さんとの交換日記』の原点となる想いでした。
日記で知りたかったこと
まず知りたかったのは、お客さまがご自身の髪にどのようなお悩みや問題を抱えているか、そして当店の対応に満足されているかということでした。来店時の美容師との会話だけで、それを聞き出せているのか…、という検証の開始です。すると殆どのお客さまが、髪質やクセへの悩みや、ご自身でしかわからないようなこだわりというものがありました。結果、恥ずかしながら、日記を始めることによって、美容師が知り得なかったことや、お客さまの潜在的な不満を思い知ることになりました。これは、美容師しか把握しなかった情報を、お客さまと共有しなかったために起こったミスマッチでした。この、お客さまの「何となく言い出せない」「どう伝えたらいいかわからない」を、誰にでもわかりやすく、扱いやすいカタチで、美容師と情報共有できるしくみ。交換日記というツールの選択は、このような状況を変えていく意味ではとても重要でした。
デジタルでないことの意味
交換日記というだけに、今時珍しい手書きツールです。ソーシャルなどの機能やシステムを用いてという考え方もあったのですが、その全てがお店の都合ということに気がつきました。来店されるお客さまは、スマホやインターネットを介したシステムにみなさんが詳しいわけではありません。美容師の中にも、あまりネットやシステムに詳しくない者もいます。直接お客さまと顔を合わせ、お話する仕事だからこそ、美容師は「安心」と「感謝」への想いをふんだんに日記に書き込みます。中にはイラストを書き込むスタッフまで。お客さまからも、記入欄からはみ出すくらいに、お気持ちや、メッセージを賜ることも多いです。スタッフ一同嬉しく思っています。交換日記にはそういった楽しさがあります。
お客さまからの声
右ページは、担当の美容師さんが来店時にアドバイスやその時の施術内容を。 左ページは、次回の来店の前にお客様が現状やご希望、また不安なこと質問したいことを書いてくれています。
まさに、あの頃の大切な人とはじめた、交換日記を思い出しますね。
美容師さんとの交換日記は全国に広まっています
当社のお客さまとの、関係の向上のために作成したツールですが、『美容師さんとの交換日記』は全国の美容室で採用されはじめています。各サロン導入に至る経緯は様々なのですが、お客さまにとっても、サロンにとってもわかりやすく、問題を顕在化しやすいのが支持される理由だと思います。お客さまの日記中に書き込まれる、美容師へのご希望や、ふとした文章から垣間見える潜在的なニーズは、私たち業界従事者へのサービス向上における、さらなる飛躍への糧となります。お客さまからの声で、美容業会がより良く変わっていくことを願っています。